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探偵業界で使われている用語

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[更新日]2019/05/22 2037 -
探偵業界で使われている用語

どんな業界にも、専門用語や隠語…いわゆる業界用語というものが存在しますね。

探偵業界にも業界用語があります。

素人の依頼者相手に難しい専門用語をわざわざ使うことはしませんが、実際に探偵が会話で使っているのを聞くと、意味を知りたくなることもあるかと思います。

そんな「探偵用語」をまとめてみました。

あ行

【あんこ】

新入り。新人探偵のこと。

【1対(いちたい)】
起点となる調査対象者。例えば、旦那が浮気調査を依頼した場合、妻が「1対」となる。
妻の浮気相手は「2対」となり、複数の浮気相手が居る場合は「3対」「4対」と増えていく。

【襟取り(えりとり)】
ターゲットの基本情報…職場の場所や勤務時間、車のナンバーなどをあらかじめ調べておくこと。下見(したみ)、予備調(よびちょう)など他にも複数の言い方がある。

【追切(おいきり)】
調査開始から調査終了まで、ターゲットを完全に追いきること。

【泳がす(およがす)】
決定的な証拠を撮影するため、怪しい日を敢えて調査しないこと。
ターゲットが尾行に勘づき始めている場合や、長期間に渡って大量の証拠を集めたい場合、今手元にある証拠以上の証拠が欲しい時などに使われる。

か行

【ガーボロジー】
証拠収集のためのゴミ漁り、ゴミ調査。クレジットカードの利用明細やレシートなど、例えシュレッダーにかけられていてもパズルのように完成させる。ガーボロと略すこともある。

【キャッチ】
動き出したターゲットを見つけ、尾行調査を開始するときに使う。または、一度失尾したターゲットを発見した際にも使う。

【勤割り(きんわり)】
ターゲットの勤務先を割り出すこと。

さ行

【失尾(しつび)】
失尾った!」などのように使う。尾行中にターゲットを見失うこと。尾行不能を略して「尾不る(びふる)」と言うこともある。
なお、相手に気付かれておらず、あくまで「こちらのミスで見失うこと」が「失尾」であり、こちらの意思でわざと尾行をやめることは「尺をとる」(しゃくをとる)という。
また、ターゲットに尾行を気付かれ、あちらの意思で逃げられてしまい、尾行に失敗した状態を「撒かれた」(まかれた)と言う

【尺を取る(しゃくをとる)】
尾行していて、隠れる場所がない見通しの良すぎる場所に出てしまう、人通りがあまりにも無さすぎる場所に来てしまうなど、
「これ以上尾行を続けるとバレてしまう恐れがある」場合に、こちらの意思で尾行を中断すること。

【重要事項説明書(じゅうようじこうせつめいしょ)】
探偵業法によって定められた、探偵業務契約を交わす際に依頼者へ交付することが義務付けられている書面のうちの一つ。
正式に業務契約の締結となった際に、探偵業者は依頼者に必ず発行しなければならないと法律で決まっている。
契約をしたにもかかわらず、このような書面を発行されていない場合は、法令に則った契約をしていない、いわゆる「信用できない探偵」(詐偽、なりすまし)である可能性が高い。
この他に法令にて発行が義務付けられている書面は「探偵業務委任契約書」と「誓約書」の合計3種類ある。

【誓約書(せいやくしょ)】
探偵業法によって定められた、探偵業務契約を交わす際に依頼者へ交付することが義務付けられている書面のうちの一つ。
この書面は、調査結果を犯罪などに転用しないことを誓約するものである。

【接触(せっしょく)】
ターゲットが重要人物と会う事を指す。
例えば浮気調査の場合、ターゲットが浮気相手と待ち合わせして合流すると「接触」したことになる。

た行

【ターゲット】
調査される人。調査対象者、マル対などとも呼ぶ。

【宅割り(たくわり)】
ターゲットの自宅を割り出すこと。ヤサ割りとも呼ばれる。

【だるま】
免停などの理由により、車を運転できなくなった探偵のこと。
タクシーやマイカーの追跡など、探偵の仕事に運転免許は必須である。運転できなければ仕事にならない。陰口や侮辱的に使われることが多い。

【探偵業法(たんていぎょうほう)】
日本では2007年6月に施行。正式名称は「探偵業の業務の適正化に関する法律」という。
この法律ができる前は、探偵や興信所という職種に許可や資格は必要なく、勝手に「○○探偵です」と名乗れば探偵の仕事ができた。
現在は、管轄の公安委員会に届出を行って審査を受け、許可が降りなければ探偵業ができないことになっており、許可を受けるとそれぞれの公安委員会より『○○県公安委員会 第○○○○○○○○号』といった届出の番号が配布される。番号を記載していない事務所は怪しいと思ってよい。
しかしながら、適当な架空の番号を表示して探偵業を行う偽事務所も無いとは言えないため、番号が書いてあるから安全だと安易に考えず、依頼する際にはきちんと届け出がなされている事務所か公安委員会に問い合わせた方がよい。
もちろん、一般の素人が許可なく探偵を名乗った場合は処罰の対象となる。

【直調(ちょくちょう)】
調査対象者=ターゲットに直接聞き込みなどを行うこと。

【電調(でんちょう)】
電話調査=探偵が電話をかけて調査を行うこと。

な行

【内偵調査】
ターゲットを知る人物から聞き込みをしたり、様々なデータを検索するなど、ターゲット以外の第三者から情報を集める調査方法。

は行

【化調(ばけちょう)】
化けて調査=探偵が変装をして調査を行うこと。
業者に化けて張り込みをしたり、ターゲットの友人の友人など、架空の人物を名乗って聞き込みを行なったりする。

【発覚(はっかく)】
調査を行っている事がターゲットにバレてしまうこと。
GPSやカメラが見つかったり、尾行されていることに気付かれてしまった場合、発覚となる。
プロの探偵として絶対にあってはならない失敗。

【張り込み(はりこみ)】
職場やラブホテル、浮気相手の自宅など、建物の中に入ってしまったターゲットを、出てくるまでじっと待つこと。
内容は「ただ待つだけ」だが、調査内容や調査員の人数、監視する場所や周辺の環境、天気や時間帯などで張り込みの仕方や場所を変えなければならず、そして絶対に「見落とし」(みおとし)は許されないため、決して簡単な仕事ではない。

【尾行(びこう)】
探偵のもっとも基本的で重要な仕事。誰にも尾行と気付かれないように、かつ絶対に見失わないようにターゲットの後を追う。
ちなみに徒歩で尾行することを徒歩尾(とほび)、車両で尾行することを車両尾(しゃりょうび)と言う。

【方確(ほうかく)】
方向確認の略。ターゲットがこの道路に出たらA、こっちに曲がったらBなど、伝えやすいように方向に名称をつけ、事前に調査員同士が打ち合わせておくこと。

ま行

【見落とし(みおとし)】
張り込み中の建物などから、ターゲットが出入りを行ったにも関わらず、それに気付かないでいること。

【面取り(めんとり)】
面(ツラ)を取る=依頼者から預かった写真をもとに、ターゲットである人物を特定する行為。
日によってメイクや髪型、服装が違うのは当然であり、角度によっても雰囲気が違ったりするので、写真をもとに面識のない人間を見つけ出すのは実は意外と難しい。

まとめ

単純に言いやすく省略されたものから、「あんこ」のようにまったく意味が異なる名称のものまで、探偵用語は実に色々なものがありますね。

日常生活で使用する機会はなかなか無いかもしれませんが、探偵に興味のある方は知っておくと勉強になると思います。

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